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保険で備える額を考える前に、公的な保障(遺族年金)と団信を先に引くと、本当に足りない額が見えてきます。2028年4月からは、子のない60歳未満の配偶者への遺族厚生年金が原則5年の有期になります(子がいる場合は、子が18歳の年度末を過ぎてから5年)。今の制度と改正後を並べてみましょう。
| 期間(妻の年齢) | 遺族基礎年金 | 遺族厚生年金 改正前 | 遺族厚生年金 改正後 |
|---|---|---|---|
| 子がいる間 36〜50歳(15年) | 109〜133万円 | 62万円 | 62万円 |
| 子が18歳の年度末を過ぎてから5年 51〜55歳(5年) | 止まる・なし | 125万円 | 144万円 |
| その後 56〜64歳(9年) | 止まる・なし | 125万円 | 144万円 |
| 改正前 | 改正後 | |
|---|---|---|
| 遺族基礎年金(子がいる間) | 1,954万円 | 1,954万円 |
| 遺族厚生年金(中高齢寡婦加算を含む) | 2,678万円 | 2,937万円 |
| 配偶者の手取り | 2,459万円 | 2,459万円 |
| 貯蓄・死亡退職金 | 300万円 | 300万円 |
| 出るお金(生活費・家賃) | −7,308万円 | −7,308万円 |
公的保障を引いたあとの差額が、保険で備えるかどうかを考える「出発点」です。教育費は含めていないので、別に見てください。
大きな不足が無いなら、保険を増やすより、今の保障が重なっていないかを見る方が効くことがあります。
改正は、2028年4月以降に新しく遺族年金の受け取りが始まる場合が対象です。今入っている保険が無駄になるわけではありません。
今から、残された配偶者が65歳になるまでを1年ずつ計算します。各年に、出るお金(生活費×割合+賃貸なら家賃)から、入るお金(遺族年金+配偶者の手取り)を引き、その合計から貯蓄と死亡退職金を引いたものが「足りない額」の目安です。団信(団体信用生命保険)があれば住宅ローンの返済は0円、なければ残高をまとめて足します。
遺族基礎年金は、子(18歳になった年度の3月31日まで)がいる間だけ出ます。遺族厚生年金は、亡くなった人の報酬比例部分の4分の3で、短期要件(在職中の死亡など)で厚生年金の加入が300月未満のときは300月として計算します。平均の給与は年収÷12で近似した仮定です。
2028年4月施行予定の遺族厚生年金の見直しも、今の制度と並べて計算します。見直しの内容は厚生労働省の説明にもとづきます。
| 18歳年度末までの子 | 年額 | 月に直すと |
|---|---|---|
| 1人 | 約109.1万円 | 約9.1万円 |
| 2人 | 約133.5万円 | 約11.1万円 |
| 3人 | 約141.6万円 | 約11.8万円 |
子の加算額は、1人目・2人目が各243,800円、3人目以降が各81,300円です(令和8年度)。子が18歳になった年度の3月31日を過ぎると、遺族基礎年金は止まります。
| 亡くなった人の年収 | 今の制度(年額) | 月に直すと | 改正後の有期給付(年額) |
|---|---|---|---|
| 400万円 | 約41.1万円 | 約3.4万円 | 約53.4万円 |
| 500万円 | 約51.4万円 | 約4.3万円 | 約66.8万円 |
| 600万円 | 約61.7万円 | 約5.1万円 | 約80.2万円 |
| 800万円 | 約80.2万円 | 約6.7万円 | 約104.2万円 |
実際の額は、これまでの給与と加入期間(賞与を含む平均標準報酬額)で変わります。ここでは年収÷12の近似を使っています。
子が18歳になった年度の3月31日までです。20歳未満で障害年金の1級・2級に当てはまる子も対象に含まれますが、このツールの計算では扱っていません。子のない配偶者は遺族基礎年金を受け取れません。
亡くなった人の老齢厚生年金の報酬比例部分の4分の3が基本です。在職中の死亡などの短期要件で加入期間が300月(25年)未満のときは、300月として計算します。年収400〜800万円なら、今の制度でおよそ年41〜80万円がこのツールの目安です。
厚生労働省の説明では、2028年4月施行予定で、18歳年度末までの子がいない場合、男性は60歳未満、女性は2028年度末時点で40歳未満の配偶者が、原則5年間の有期給付になります(額は現在の約1.3倍)。5年たったあとも、収入が十分でない場合は継続給付があり、単身で就労収入が年122万円(月約10万円)以下なら全額支給とされています。子がいる間は、18歳年度末まで今と同じです。
団信に入っていると、もしものときに住宅ローンの残りが0になるものとして、ローンの返済を0円にして計算します。団信が無い場合は、ローンの残高をまとめて返すのに必要な額として足します。団信の内容は、契約先で確かめてください。
生活費の見込みから、公的な遺族年金・団信・配偶者の収入・貯蓄・死亡退職金を先に引いて、なお足りない額が、保険などで備える額の目安です。このツールは、その引き算を、今の制度と見直し後で並べて見られます。