サッカーニュース2026-10-12

今週のジュニアサッカー:国スポ少年男子が青森で開幕、ドイツの育成が「試合数」を見直し/育成のワンポイント:ノルウェーの「順位表をつけない」子どもスポーツ

筆者:オペラシンフォニー(元・大手証券トップセールス/CFP)

青森で国スポ少年男子(U-16)が開幕し、地元・青森県がベスト8へ。プレミアEASTでは青森山田が首位の流経大柏を3-0で下しました。欧州からは「ドイツの育成は後退した」というRBライプツィヒ育成責任者の声を紹介。育成のワンポイントは、13歳未満は順位表を公表しないノルウェーの考え方です。

今週のニュース

国スポ少年男子(U-16)が青森で開幕 地元・青森県がベスト8へ(10月10日・11日)

「青の煌めき あおもり国スポ」のサッカー少年男子(16歳以下の都道府県選抜)が10月10日に開幕しました。大会は10月14日まで。

  • 1回戦(10/10):地元の青森県が茨城県に5-2で打ち勝ち、4年ぶりに初戦を突破しました。
  • 2回戦(10/11):青森県は秋田県にPK戦で勝利。前回準優勝の静岡県は和歌山県に6-1と大勝し、ハットトリックを決めた選手も出ました。ほかに神奈川県(5-0 愛媛県)、千葉県(2-1 長野県)、岐阜県(3-2 高知県)、岡山県(1-0 長崎県)、鹿児島県(2-0 新潟県)、山形県(PK戦で大阪府に勝利)が勝ち上がりました。
  • ベスト8:静岡・神奈川・山形・岐阜・千葉・岡山・鹿児島・青森。

ほとんどが高校1年生の年代ですが、中学3年生が選ばれることもある大会です。中学年代の子にとっては、1〜2年後の「目標になる舞台」として見ておきたい大会です。

出典:
- 国スポ少年男子の部開幕! 地元・青森県が5ゴールで茨城県に撃ち勝つ!(ゲキサカ/Yahoo!ニュース)
- 静岡県、千葉県、青森県などが国スポ少年男子の部ベスト8(高校サッカードットコム)
- 2026年度 第80回国民スポーツ大会サッカー競技 少年男子 10/10開幕(ジュニアサッカーNEWS)

プレミアリーグEAST第17節 青森山田が首位・流経大柏に3-0(10月10日)

高校年代の最上位リーグ「高円宮杯 U-18プレミアリーグEAST」第17節で、青森山田が首位の流通経済大柏に3-0で完封勝ち。柏レイソルU-18は東京ヴェルディユースに2-0で勝って暫定2位に浮上し、FC東京U-18は昌平との打ち合いを4-3で制しました。ベガルタ仙台ユースと帝京長岡は2-2の引き分け。

首位に土をつける試合が出て、終盤の優勝争いがさらに読めなくなりました。部活(高校)とクラブ(Jユース)が同じリーグで真剣勝負をしているのが日本の高校年代の特徴で、中学生の進路選びでも「どちらの道でも上を目指せる」ことがわかる結果です。

出典:
- 青森山田が首位の流通経済大柏を3発撃破 柏ユースが東京Vユースに完封勝ちで暫定2位浮上(高校サッカードットコム)
- [[プレミアリーグEAST]青森山田が首位・流経大柏に3発完封勝利…柏U-18が暫定2位&FC東京U-18が暫定3位に:第17節(ゲキサカ)](https://web.gekisaka.jp/news/youth/detail/?460698-460698-fl=)

欧州の育成ニュース:ドイツ「育成は後退した」 RBライプツィヒ育成責任者が語る“試合数”と“降格の重圧”(10月5日)

英スカイスポーツが10月5日、ドイツ・ブンデスリーガのRBライプツィヒで育成部門を率いるダビド・ワグナー氏のインタビューを掲載しました。ワグナー氏は「ドイツのサッカーは後退した」と認め、変化が必要だという認識が広がっていると話しています。

親の目線で参考になる点は次の3つです。

  • 試合数が少ない:ドイツのU-19は昨季30試合ほど。同年代のイングランドの選手は年間50試合前後の公式戦を戦うことが多いそうです。「練習だけでなく、本気の試合の場数」が育つうえで大事だという考え方です。
  • 降格の心配が「目先の勝ち」を優先させる:育成年代のリーグにも降格があるため、指導者が選手を伸ばすことより、その試合に勝つことを優先しがちになる、と指摘しています。
  • 古いルールの見直し:15歳の選手が2枚目のイエローカードで次の試合に出られない、上の学年のチームに出る機会が制限される、といった規則が成長の妨げになっているとしています。

これを受けて、ドイツ協会は大会を増やし、ライプツィヒも独自の大会「RBLカップ」をつくるなど、試合の機会を増やす動きが出ています。日本でも、リーグ戦文化が広がって「負けたら終わり」ではない試合が増えてきました。週末の試合で結果が出なくても、「たくさん試合に出て経験を積めているか」を見てあげることが、長い目での成長につながります。

出典:
- David Wagner: RB Leipzig academy manager on why German football has gone backwards and what must change(Sky Sports)

季節と健康のワンポイント

秋の大会シーズン、ひざの痛みは「がまん」させない

10月は大会やリーグ戦が続き、練習量も増えやすい時期です。成長期(おおむね9〜14歳)の子どもに多いのが、ひざのお皿の下が痛む「オスグッド病」。骨が成長途中でやわらかい部分を、太ももの筋肉がくり返し引っぱることで起こる、使いすぎ(オーバーユース)が主な原因の痛みです。

  • サイン:朝起きたときの軽い痛みから始まり、しだいに全力で走れない、しゃがむと強く痛む、などに進むことがあります。
  • 対策:いちばん大切なのは休むこと。運動後のアイシングも効果的です。専用のバンドやテーピングで楽になることもあります。
  • 早めの受診を:痛みを放っておくと、骨のかけらが残って長く痛みが続く場合があります。痛みが続くときは整形外科で相談を。

「試合に出たいから言い出せない」子も少なくありません。試合後に「ひざやかかとは痛くない?」と一声かけるだけでも、早めに気づくきっかけになります。

出典:オスグッド病(とやまスポーツネット/富山県)

日が短くなる季節、練習帰りは「見える」工夫を

秋は日の入りが早くなり、夕方の薄暗い時間帯に交通事故が増えやすくなります。夕方の練習帰りは、反射材やライトを身につける、明るい色の服を選ぶなど、ドライバーから早く見つけてもらう工夫をしましょう。自転車で通う子はライトを早めに点灯する習慣を。

出典:きらめき3H(トリプルエイチ)運動(彩の国だより/埼玉県)

成長期のひざの痛みについては、オスグッド病とは?成長期のひざの痛みでくわしく書いています。

育成のワンポイント:ノルウェーは「13歳未満は順位表をつけない」

人口の少ない国ながら、冬季五輪や近年のサッカーでも存在感を見せるノルウェー。その土台にあるとされるのが、ノルウェー・スポーツ連盟の「子どものスポーツの権利」です。

  • 対象は「12歳になる年まで」の子どものスポーツ。大会の出方や遠征の条件、表彰やランキング・結果一覧の扱い方まで決められています。
  • 13歳になるまでは、成績にもとづくランキングや順位表を公に発表しないことになっています。
  • 大事にしているのは「スポーツの楽しさ(イドレッツグレーデ=みんなのためのスポーツの喜び)」。いろいろな競技を経験することをすすめ、早くから一つに絞ることは勧めていません。
  • ルールは1987年に定められ、その後も見直されてきました(2007年・2015年・2019年に改定)。

おもしろいのは、公式に記録しなくても、子どもたちは自分で点数を数えている、という指摘です。勝ちたい気持ちはなくさず、大人の側が「順位」で子どもを評価しない、という線引きなのでしょう。

家庭でできることとしては、試合後の第一声を「勝った?」ではなく「楽しかった?」「どんなプレーができた?」にしてみること。サッカー以外の遊びや運動も、体の使い方の幅を広げる大切な経験になります。

出典:
- Children's rights in sports(Norwegian Olympic and Paralympic Committee and Confederation of Sports)
- Norway punches above its weight in sport. Here's what Australia could learn(SBS News)
- 強豪撃破は偶然ではない。CLで躍進続くボデ/グリムトの強さの秘密とは(フットボールチャンネル)

※本記事は「のびしろピッチ」編集部が、公開されている情報をもとにまとめたものです。スコアや結果は出典で確認できたもののみ掲載しています。

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