サッカーニュース2026-10-04

今週のジュニアサッカー:高校勢がJクラブユースを撃破/育成ワンポイントは「ポジション固定」

筆者:オペラシンフォニー(元・大手証券トップセールス/CFP)

高円宮杯U-18プレミアリーグで、高校単独チームがJクラブのアカデミーを相次いで破りました。季節の健康は「秋の夜長と睡眠・成長」、育成のワンポイントは「ポジションを早く固定しない」をお届けします。

今週のニュース

高校勢がJクラブのアカデミーを撃破(高円宮杯U-18プレミアリーグ)

高校年代の最高峰リーグ、高円宮杯 JFA U-18 サッカープレミアリーグで、この1週間は高校単独チームの健闘が目立ちました。

  • 10月4日(WEST):大津(熊本)がアウェイで2−1の勝利。J1・ガンバ大阪のアカデミー相手の白星です(スコア表記は G大阪ユース 1−2 大津)。
  • 9月27日(EAST):昌平(埼玉)もアウェイで2−1と、FC東京U-18を破りました(FC東京U-18 1−2 昌平)。

プロのアカデミーと、部活動を母体とする高校チームが同じ舞台で競い合い、ときに「下剋上」が起きるのがこのリーグのおもしろさです。応援しているチームがなくても、お子さんと一緒に順位表を眺めてみると会話が広がります。

出典:高円宮杯プレミアリーグEAST 日程・結果(ゲキサカ) / 同WEST 日程・結果(ゲキサカ) / 高円宮杯 JFA U-18 プレミアリーグ2026 公式(JFA)

攻撃力と上位の競り合い(WEST・EAST)

  • 10月4日(WEST):鳥栖U-18が帝京長岡に7−0と大勝し、今季屈指の得点差を記録しました。
  • 9月27日(WEST):福岡U-18 2−1 鳥栖U-18、名古屋U-18 3−2 東福岡 と、上位をうかがうチーム同士の競り合いが続きます。静岡学園は0−3でG大阪ユースに敗れました。
  • 10月4日(EAST):伝統校同士の浦和ユースと前橋育英が2−2で痛み分け。昌平は横浜FCユースに1−2で敗れ、前節からの連勝はなりませんでした。

シーズンは終盤に入り、順位も勝ち点差も詰まってきました。大差のつく試合もあれば、1点を争う試合もあり、同じ年代でもチームの持ち味が出る時期です。

出典:高円宮杯プレミアリーグWEST 日程・結果(ゲキサカ) / 同EAST 日程・結果(ゲキサカ)

欧州の育成から:試合中、親は「指示」より「応援」を

ヨーロッパの育成現場では、「子どもの試合は子どものもの」という考え方が広がっています。ドイツには、保護者向けに「プレー中の指示を出さない」「審判に抗議しない」「相手チームの子どもも尊重する」といった約束ごとを明文化しているクラブがあります。スペインでも、観客席から大人が指示を出し続けると、コーチが試合を止めるほど、この考え方が根づいているそうです。

背景にあるのは、「右に出せ」「シュート!」と大人が指示し続けると、子どもが言われた通りに動くだけになり、自分で見て考える力が育ちにくくなる、という心配です。ミスのたびに怒られると、安全な無難なプレーばかりを選ぶようにもなります。

ポイントは、応援と指示を分けること。「ナイスチャレンジ!」「いいよ!」と行動をほめるのは応援、「右!」「打て!」と指示するのは判断を奪うことになりがち、という整理です。日本でも同じ悩みを持つご家庭は多いはず。今週末は、口を出したくなる場面をぐっとこらえて、プレーが終わってから「今の、よく顔を上げてたね」と声をかけてみてはいかがでしょうか。

出典:試合中に怒鳴る親は子どもの成長を止める|海外育成から学ぶ声かけの正解(ステドリ)

試合中の親の声かけについては、試合中、どこまで声をかけていい?でも、海外の取り組みを紹介しています。

季節と健康のワンポイント

秋が深まり、日が暮れるのが早くなってきました。夜のリズムが乱れやすいこの時期は、「睡眠」を見直す良いタイミングです。

成長期の子どもにとって、睡眠はただの休息ではありません。骨や筋肉の成長にかかわる成長ホルモンは、深い睡眠のときに分泌が増えると説明されています(子どもでの研究はまだ途中です)。慢性的な寝不足は、反応の速さ・正確さ・持久力といった運動面にも影響します。注意力や判断力が落ちることで、思わぬケガにつながりやすくなることも指摘されています。もちろん、集中力が必要な勉強にも関わってきます。

目安として、たとえば朝7時に起きるなら、9時間の睡眠には夜10時までに布団に入る計算です。練習や試合でくたくたの日ほど、寝る前のスマホやゲームを早めに切り上げて、眠りの質を守ってあげたいところです。「しっかり寝ること」も練習の一部、と考えてみてください。

出典:ジュニアのための睡眠 〜成長とスポーツパフォーマンス向上のために〜(スポーツ安全協会)

睡眠と成長の関係は、「寝る子は育つ」は本当だったにまとめています。練習のある日に寝る時間をどう確保するかは、宿題に使える時間で計算できます。

育成のワンポイント:ポジションを早く固定しない

「うちの子、ずっと同じポジションで大丈夫?」と気になる保護者の方へ。小・中学生の年代では、ポジションを早く固定しすぎない方がよい、という考え方があります。

育成に長く携わる指導者は、「プロになった選手で、子どもの頃と同じポジションをずっと続けている人はほとんどいない」と指摘します。大切なのは、チームを勝たせるために役割を固定することよりも、一人ひとりを漏れなく育てること。たとえば足が速い子をすぐにフォワードへ置くのではなく、「そのスピードを、どの場面で、どう使うか」を、いろいろなポジションで学ばせていく、という考え方です。

いろいろな場所を経験すると、周りを見る習慣、状況に合わせた判断、両足を使う技術が自然と育ちます。中学・高校になればポジションごとの専門的な練習が始まりますが、その土台をつくるのが育成年代です。お子さんが「今日は後ろだった」とこぼしても、それはマイナスではなく、引き出しを増やしているところ。長い目で見守ってあげてください。

出典:サッカーの未来を考えるコラム(池上正)/少年サッカーのポジションの決め方(サカイク)

※本記事は「のびしろピッチ」編集部が、公開されている情報をもとにまとめたものです。スコアや結果は出典で確認できたもののみ掲載しています。

#ジュニアサッカー#今週のニュース#育成ワンポイント#高円宮杯#子どもの健康