子どものサッカーは、長期投資に似ている ―― お金・体・食事・練習の基本
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執筆:オペラシンフォニー(元大手証券の営業15年/CFP)
子どものサッカーには、お金と時間と親の手間がかかります。FPの目線で、費用・体・食事・練習を「長期投資」として整理し、自分の家の数字で確かめられる計算ツールとあわせて紹介します。
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子どものサッカーには、お金と時間と、親の手間がかかります。しかも、その成果はすぐには見えません。証券会社で15年、お金の相談を受けてきた立場から見ると、これは長期投資によく似ています。
投資で大事なのは、何にいくら投じているかを知ること、途中で崩れないこと、そして結果を急がないことです。この記事では、サッカーを続ける家庭が知っておきたい「お金」「体」「食事」「練習」の基本を、公的なデータと計算ツールで整理します。
まず、続ける子は年代とともに減っていく
日本サッカー協会(JFA)に登録している選手の数を、年代別に見てみます(2025年度)。
| 区分 | 主な年代 | 登録選手数 |
|---|---|---|
| 第4種 | 小学生(U-12) | 270,188人 |
| 第3種 | 中学生(U-15) | 216,612人 |
| 第2種 | 高校生(U-18) | 148,967人 |
年代が上がるほど、登録している選手は少なくなります。同じ子どもたちを追いかけた数字ではありませんが、途中で部活や別の競技に移る子、サッカーをやめる子が一定数いることは読み取れます。
投資でいえば「期間」の問題です。中学や高校までずっと続ける前提でお金を積み上げるより、数年ごとに「続けるか、形を変えるか」を家族で見直せるようにしておく方が、家計にも子どもにも無理がありません。
チームを去る子や、出番の少ない子のとなりで親が思うことは、出番のない日の、となりでに書きました。
お金の面:平均と、クラブの実際を分けて見る
文部科学省の子供の学習費調査(令和5年度)では、公立中学生の「スポーツ・レクリエーション活動」への支出は、平均で年33,990円です。ただしこれは、スポーツにお金を使っていない家庭も含めた平均です。[出典:文部科学省 令和5年度子供の学習費調査]
クラブ(ジュニアユース)では、公開されている会費の例で、月謝がおよそ月1万〜1.3万円です。会費まわりだけで、中学3年間に約40〜60万円になります。ここに、スパイクなどの用具、遠征や合宿、補食や弁当、送迎の費用が加わります。
中学の部活も、地域のクラブなどに移していく「地域展開」が進んでいて、会費のイメージは月1,000〜3,000円程度とされています。[出典:スポーツ庁「費用負担の在り方等について」]
家庭ごとの差が大きいので、平均より「うちはいくらか」を一度出しておくのがいちばん確実です。
月謝、スパイクの足数、遠征や合宿の回数、親が同行するかどうか、補食や弁当まで入れると、1年間と中学3年間の総額が出ます。
部活とクラブで中学3年間の費用がどう違うかは、中学3年間、サッカーにいくらかかる?にまとめています。
体の面:「今の勝ち」より「先の体」
成長期の体は、年ごとに大きく変わります。ジュニアの試合では、背の高い子やすばしっこい子が目立ちますが、それは今の時点の差です。
体重は、細ければ速いというものではありません。成長期はスピードのために痩せる必要はなく、自然についた体重は、これから身長を伸ばし、当たり負けしない体をつくるためのエネルギーです。
足の速さも、伸びる時期は子どもによって違います。今のタイムが全国の同じ年齢の中でどのあたりかを知り、その位置を保ったら何歳でどのくらいになるかを見てみると、焦らずに長い目で見られます。
体重の数字を、子どもにどう伝えるかは、その体重、子どもにどう伝える?にまとめています。
身長から見た体重の目安と、補食をいつから考えるかは、サッカーをする子の体重、重い?軽い?にまとめています。
食事の面:練習の日は、思っている以上に食べる
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、12〜14歳男子の1日の推定エネルギー必要量は、体を動かす量に応じて2,300〜2,900kcalです。サッカーの練習や試合がある日は、その分がさらに上乗せされます。[出典:日本人の食事摂取基準(2025年版)推定エネルギー必要量(建帛社掲載の表)]
練習が3時間ある日や、1日に何試合もする日に、どれくらい多く食べればいいのか。ご飯のお茶わんやおにぎりの数に置きかえると、イメージしやすくなります。
食事で足りない分を補う「補食」の中身は、海外の育成現場の例と一緒にまとめています。
補食を前の日に作っておく方法は、この本が参考になります。
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練習の面:移動時間と、自分で測れる伸び
クラブに通うと、移動時間も積み重なります。平日の練習に片道30分かかるなら、週3回で年間およそ140時間です。この時間の一部でも、家の近くでボールに触る時間に回せたら、と考えてみる価値はあります。年間の移動時間は、費用と同じツールで計算できます。
シュートの速さも、試合や練習の動画があれば目安を出せます。ペナルティーエリアの線やペナルティーマークといったピッチの目印から、蹴った場所とゴールまでの距離が分かります。あとは、蹴った瞬間からゴールラインを越えるまでの秒数を数えれば、速さに換算できます。同じ目印・同じ撮り方で何か月かごとに測ると、練習の成果が数字で見えるようになります。
リスクとリターン:FPの目線で見ると
投資にリスクがあるように、子どものサッカーにもリスクがあります。
| リスク | 備え方 |
|---|---|
| ケガ(成長期の痛み・使いすぎ) | 休む日を決める。痛みは早めに専門家へ |
| やめる・形を変える | 数年ごとに家族で見直す前提にしておく |
| 費用がふくらむ | 1年分を先に計算し、上限を決めておく |
| 親の時間と体力 | 送迎や同行の分担を、先に話しておく |
一方のリターンは、プロになれるかどうかだけではありません。体力、仲間、負けから立ち直る経験、自分で考えて動く力。どれも値段はつけにくいものの、長く効いてくる資産です。
投資の世界には「卵を一つのかごに盛るな」という言葉があります。サッカー一本に絞りすぎず、ほかのスポーツや勉強、遊びの時間も残しておくことは、ケガの予防にも、将来の選択肢を広げることにもつながります。
私の考え:お金をかけるかどうかも、選べる一手
お金をかければ伸びる、とは限りません。反対に、お金をかけられないから上に行けない、ということもありません。中学の部活から日本代表まで進んだ選手は何人もいます。
大事なのは、何にいくらかかっているかを家族が知っていて、そのうえで「うちはここにお金をかける」「ここはかけない」と選べることです。数字が見えていれば、子どもの前で「高いのに」と口にせずに済みます。それだけでも、子どもにとっては大きな支えになると思っています。
中学・高校の6年分をまとめて出すときの使い方は、中学・高校の6年間、サッカーにいくらかかる?にまとめています。
まとめ
子どものサッカーは、お金と時間と親の手間をかけ、すぐには結果が見えない、長期投資に似た営みです。
- お金:平均ではなく、自分の家の年間費用を先に出す
- 体と食事:成長期は痩せなくていい。練習の日は多めに食べる
- 練習:移動時間やシュートの速さを数字で見て、伸びを確かめる
途中で見直せる前提にしておけば、無理なく長く続けられます。
よくある質問
Q. ジュニアユースの費用は年間いくらくらいですか?
A. クラブが公開している会費の例では、月謝が月1万〜1.3万円で、会費まわりだけで中学3年間に約40〜60万円です。用具・遠征・合宿・送迎の費用が加わるので、年間費用の計算ツールで自分の家の数字を出してみるのがおすすめです。
Q. サッカーをする中学生は、1日にどれくらい食べればいいですか?
A. 日本人の食事摂取基準(2025年版)では、12〜14歳男子の推定エネルギー必要量は1日2,300〜2,900kcalです。練習や試合の日はさらに多く必要になります。気になることがあれば、管理栄養士やスポーツドクターに相談してください。
Q. 子どもの足の速さは、これから伸びますか?
A. 伸びる時期は子どもによって大きく違い、成長が早い子と遅い子で数年の差があることもあります。今のタイムが同じ年齢の中でどのあたりかを知り、長い目で見ることをおすすめします。

食事の面で書いた補食を、家で続けやすくするために、そろえておくと便利なものがあります。
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- 大容量の水筒:夏の練習や遠征では、水分が足りなくなりがちです。直飲みでき、飲み口を外して洗えるものが扱いやすいです。サーモス 真空断熱スポーツボトル FJUシリーズ(0.75〜2.0L/楽天市場)
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本記事の数値は記載時点(2026年9月)の各調査・資料にもとづくものです。計算ツールの結果は目安で、体や健康のことは専門家にご相談ください。