不動産2026-10-17

土地は、最も古い資産である ―― 戦国の領地から、不動産投資を考える

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執筆:オペラシンフォニー(元大手証券の営業15年/CFP)

戦国大名が命がけで奪い合ったのは、土地だった。土地は収益を生む資産――その感覚は今の不動産投資にそのまま通じる。ただし戦国も現代も、土地は「持てば安泰」ではなかった。

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戦国大名が命がけで奪い合ったのは、土地だった。土地は米を生み、米は兵を養い、兵は力になる。土地こそが収益を生む資産であり、国力そのものだった。この「土地=資産」という感覚は、四百年を越えて、いまの不動産投資にそのまま通じている。ただし、戦国も現代も、土地は「持てば安泰」ではなかった。

土地は、収益を生む資産だった

戦国大名にとって、土地の価値は石高で測られた。どれだけの米が穫れるか。それが動員できる兵の数を決め、大名の格を決めた。豊臣秀吉が全国で行った検地は、その土地がどれだけ稼ぐかを測って記録する作業で、いまの路線価や公示地価に近い。土地を持ち、その稼ぎを把握した者が、力を持った。

けれど土地は、持てば安泰という代物ではなかった。守るには城を築き、兵を置き、金がかかる。隣国は隙あらば奪いにくる。天候が崩れれば不作になる。土地は資産であると同時に、守り続けるコストと、避けられない不確実性を抱えていた。

現代の不動産投資も、同じ構造

いまの不動産も、収益を生む資産だ。家賃という「米」を毎月生む。だが戦国と同じで、「買えば儲かる」ものではない。数字で見てみる。

2026年時点で、東京の区分マンションの表面利回りは、おおむね3.5〜5.0%。ここから管理費・修繕・税を引いた実質利回りは、さらに1〜1.5%ほど低くなる。そして、都心で表面6%を超えるような高い数字は、割安なのではなく、築古による修繕負担や空室リスクのサインであることが多い。出典:東京不動産投資ラボ

利回りを左右するのは、築年数、駅からの距離、管理費や修繕積立金、金利、そして空室率。この5つが、その土地の「本当の稼ぐ力」を決める。表面の数字の大きさではなく、この中身を見るのが、現代の検地にあたる。

いまの地価と、投資家の「三重苦」

地価は、一見すると追い風に見える。2026年の公示地価は、全国・全用途平均で5年連続の上昇。上昇率は前年の2.3%から2.8%へ広がり、バブル崩壊後34年ぶりの高い伸びとなった。東京圏は5.7%、大阪圏は3.8%の上昇だ。出典:LIFULL HOME'S PRESS

ところが、ここに投資家の落とし穴がある。地価の上昇と、家賃の上昇が、かみ合っていない。東京都区部では、2020年から2026年にかけて地価が約26.7%上がったのに対し、家賃の上昇は約4.4%にとどまった。土地の値段は上がっても、稼ぐ力である家賃はほとんど追いつかない。すると利回りは下がる。そこへ建築費の高騰と金利の上昇が重なり、投資家はいわば三重苦の状態にある。「地価が上がっている=儲かる」とは、単純には言えない。

戦国と同じ、条件の中の一手

土地は最も古い資産だ。だが戦国大名でさえ、土地は奪って終わりではなく、守り続けるものだった。現代の不動産投資も同じで、買った瞬間に安泰にはならない。大切なのは、表面の利回りに飛びつかず、実質で見ること。立地と築年数と修繕の負担を見ること。金利が上がったときに耐えられるかを織り込むこと。数字とリスクを冷静に見たうえで、自分の置かれた条件の中で、最善の一手を選ぶ。それは、四百年前の検地から変わらない構えだ。

土地は魅力的な資産であり続ける。同時に、必ず儲かる資産ではない。この両方を分けて見られる人だけが、この古い資産と、うまく付き合える。

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よくある質問

Q. 不動産投資は儲かりますか?

A. 一概には言えません。東京の区分マンションの表面利回りは3.5〜5.0%(2026年時点)で、実質はさらに低くなります。地価と家賃の乖離、金利、空室、修繕を踏まえた判断が必要です。

Q. 表面利回りが高い物件は買いですか?

A. 高さだけで飛びつくのは危険です。都心で6%を超えるような数字は、築古や修繕負担、空室リスクのサインであることがあります。表面ではなく実質利回りと立地で見てください。

Q. これから地価が上がるなら買い時ですか?

A. 地価の上昇は、家賃の上昇と必ずしも連動しません。東京都区部では2020年から2026年に地価が約26.7%上がる一方、家賃は約4.4%にとどまりました。利回りが下がっている点に注意が必要です。

Q. 不動産投資の面談や相談を受けるときの注意点は?

A. その場で契約を決めないことです。提示された試算は、築年数・駅からの距離・管理費と修繕積立金・金利・空室率の5つで持ち帰って確かめ、1社ではなく複数社の条件を並べて比べるのが基本です。

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元大手証券の営業15年/CFP
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本記事は一般的な情報提供であり、特定の物件や不動産投資を勧めるものではありません。投資助言ではありません。数値は2026年時点のもので、市況や制度は変わる可能性があります。本サイトはアフィリエイトプログラム(PR)を含みます。

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