育成の考え方2026-10-25

「今」で、決めつけないでいたい

執筆:オペラシンフォニー

あの子は上手い、うちの子は足が遅いから――。つい、今の姿で決めつけちゃいますよね。でも子どもって、びっくりするくらい変わる。「今」で線を引かないでいたい、という話です。

子どものサッカーを見ていると、つい、その場で判断しちゃいますよね。

「あの子、上手いね」「あの子は足が速いから」。そして、心のどこかで、「うちの子は、ちょっと地味だな」なんて、比べてしまったり。

分かるんです。私も、たぶん、やっちゃいます。パッと見の印象で、なんとなく順位をつけてしまう。

でも、あとで、いつも思い直すんです。子どもって、びっくりするくらい、変わるよな、と。

私が書いている『背番号と請求書』に、こんな子を書きました。小学生の頃は、ぽっちゃりしていて、足も遅くて。記録には「将来性、今のところ未知数」なんて書かれてしまうような子です。

ところが、数年後。その子は、別人みたいになっている。体の使い方に無駄がなくて、競り合っても倒れない。派手さはないけど、誰よりも早く、次に起きることを読んでいる。

書きながら、こういう伸び方を、私はいちばん描きたかったんだと思います。

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だって、こういう子、現実にもいますよね。あのとき目立たなかった子が、いつのまにか、すごくいい選手になっている。逆に、早くから上手かった子が、そのままとは限らない。

今の身長も、今の足の速さも、今の「上手い・下手」も。その子の「これから」を、決めてしまうものじゃないんですよね。

もうひとつ、この物語で書きたかったこと。

大きな点差で勝った試合でも、点差だけでは測れないものがある、ということです。勝った、負けた、何点取った——その数字だけを見ていると、本当に大事な部分を、見落としてしまう。数字に出ないところで、じわじわ伸びている子が、ちゃんといるんです。

だから、わが子のことも、よその子のことも。「今」で、線を引かないでいたいなと思います。

この子はここまで、とか。あの子には勝てない、とか。そういう線を、親が勝手に引いてしまうのは、なんだか、もったいない気がして。

うまくいってない時期の子ほど、「今はまだ、途中なんだ」って、のんびり構えていたい。

伸びる時期も、伸び方も、その子それぞれ。ゆっくりでいいので、その子のペースで、育っていってくれたらいいなと思っています。

伸びる時期は、人によってずれます。成長の時計で、早生まれの差と、伸び盛りの時期の目安を見られます。長い目で見る話は、子どものサッカーは、長期投資に似ているにまとめました。

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