からだ・ケア2026-10-05

その体重、子どもにどう伝える?――サッカーをする子の「重い・軽い」と、親の声かけ

執筆:オペラシンフォニー

体重の目安表を出したら、「うちは軽い」「重い」と、たくさんの声が届きました。数字を見たあと、子どもにどう伝えるか。体型を言葉にしない、比べない、「食べられているか」を一緒に見る。親の声かけで気をつけたいことをまとめました。

「うちの子、細すぎない?」「ちょっと重いかな?」

サッカーをしていると、ほかの子と並んだときの体つきが、つい気になります。

以前、スレッズで「体重=身長−◯kg」という、私見の目安表を出したことがあります。2万を超える方に見てもらい、「うちは軽い」「重い」と、たくさんの声をいただきました。

声を読みながら、思ったことがあります。数字そのものより、その数字を見たあと、子どもにどう伝えるかのほうが、ずっと大事なのではないか、と。

この記事では、目安の数字の話はほかの記事にまかせて、親の声かけで気をつけたいことを書きます。

数字は、親が見るためのもの

体重の目安は、親が「足りているかな」を確かめるための物差しです。子どもに「あと何kg」と目標を渡すためのものではありません。

身長を入れるだけで、目安を計算できるツールを置いています。

→ サッカーをする子の体重の目安(計算ツール)

数字を見るのは、親だけで十分です。子どもの前で表を広げたり、体重計の数字を読み上げたりする必要はありません。

目安より重い・軽いと出たときの体づくりと補食の考え方は、サッカーをする子の体重、重い?軽い?にまとめています。

自分の数字で確かめる
成長の時計 ―― 早生まれの差と、伸び盛りの時期

体型を、言葉にしない

いちばん気をつけたいのは、体型についての一言です。

「細いね」「太ったんじゃない?」「もっと食べないと当たり負けするよ」。親は心配から言っているつもりでも、子どもには「今の体はだめだ」と聞こえることがあります。体型について言われた言葉は、思っている以上に長く残ります。

伝えたいことがあるなら、体の形ではなく、やっていることに向けて話します。

  • 「今日はよく食べたね」
  • 「最後まで走りきってたね」
  • 「よく寝られた?」

体の形は、子どもには選べません。でも、食べること、寝ること、練習することは、自分で選べます。声をかけるなら、選べるほうに向けたいと思っています。

ほかの子と、比べない

「〇〇くんはもっと大きいのに」「あの子は細いのに速いね」。並んでいると、つい比べたくなります。

でも、成長の早さは一人ひとり違います。同じ学年でも、生まれ月が違えば、ほぼ1年分の差があることもあります。今の差は、その子の努力とは関係のないところでついていることが多いのです。

比べるなら、ほかの子ではなく、去年のその子です。「去年より背が伸びたね」「食べる量が増えたね」。昨日の自分と比べる声かけなら、子どもも前を向けます。

「食べられているか」を、一緒に見る

体重の数字より見てほしいのは、食べる量が足りているかどうかです。

日本サッカー協会(JFA)の栄養ガイドラインは、成長期の選手が、体を動かす量に対して食べる量が足りない状態になることに、強く注意を促しています。成長期の体重は、減らすためではなく、足りているかを確かめるために見るものです。

だから、体重が目安より軽くても、慌てて「もっと食べなさい」と迫る必要はありません。重くても、食事を減らす必要はありません。

声のかけ方としては、量を指示するより、一緒に用意するほうがうまくいきやすいと感じています。練習の前後に何を食べるか、補食を一緒に選ぶ。それだけで、子どもは「食べることも練習の一部」と受け取りやすくなります。

補食の中身は、サッカー少年の補食ガイドにまとめています。

まわりの一言から、守る

親が気をつけていても、子どもはチームの中で、いろいろな言葉を聞きます。チームメイトの冗談、指導者の何気ない一言、親戚の「大きくなったね」。

もし子どもが体型のことを気にしているようなら、まずは話を聞きます。「そう言われて、どう思った?」と。そのうえで、「体は今、伸びている途中だよ」「食べて寝れば、ちゃんと育つよ」と伝えます。

食べる量が急に減った、体重を何度も気にするようになった、といった変化が続くときは、ひとりで抱えずに、小児科やスポーツドクターに相談してください。

帰りの車の「ふつう」の裏にあるものについては、「今日どうだった?」「ふつう」の、その先にも書きました。

わが家で決めていること

わが家では、お菓子とジュースは控えめにして、ご飯は食べすぎでなければ制限しない、くらいの決め方にしています。

それ以外は、細かく決めていません。体重のことは親が見ておく。子どもには、食べたこと、走ったこと、寝たことを、そのまま認める。それくらいの距離感が、ちょうどいいと思っています。

まとめ

  • 体重の目安は、親が「足りているか」を確かめるための物差し。子どもに目標として渡さない
  • 体型を言葉にしない。声をかけるなら、食べる・寝る・練習するといった、選べることに向ける
  • ほかの子とではなく、去年のその子と比べる
  • 量を指示するより、一緒に食べるものを用意する

体の大きさは、子どもには選べません。条件は選べない。でも、その中の一手は選べる。親が選べる一手のひとつが、どんな言葉をかけるか、だと思います。

よくある質問

Q. 子どもの体重が目安より軽いとき、どう声をかければいいですか?

A. 体型ではなく、食べたことや練習したことに向けて声をかけるのがおすすめです。「もっと食べないと」と量を迫るより、練習の前後に何を食べるかを一緒に選ぶほうが、子どもも受け取りやすくなります。

Q. 子どもが自分の体型を気にしているときは?

A. まずは話を聞いて、どう感じたかを受け止めてください。そのうえで、体は今伸びている途中だと伝えます。食べる量が急に減るなどの変化が続くときは、小児科やスポーツドクターに相談してください。

Q. 体重は、どれくらいの頻度で測ればいいですか?

A. 数字を細かく追うより、去年からの伸び方を見るのが大事です。測った数字は親が把握しておけば十分で、子どもに目標として伝える必要はありません。

出典

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この記事は、親としての経験にもとづく考えです。体の成長や健康のことで気になることがあれば、学校の健診や医師にご相談ください。

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